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2025/03/06

孫子の開発指南(3):よく戦うものは、人に致して致されず。(PM篇)

(イラストの孫子、なんか嫌な上司だなぁw)

(イラストの孫子、なんか嫌な上司だなぁw)

「人を使え、使われるな」の本当の意味とは?

「人に致して致されず」。すごく簡単に言えば、「人を使え、使われるな」という意味になります。若い頃の私は、これを少し勘違いしていました。やたら頑張って威張ろうとするから煙たがられていたと思います…。正直、あまり思い出したくない苦い記憶です(笑)。

本当の意味は、おそらく「主導権を渡すな」ということでしょう。PM(プロジェクトやプロダクトのマネジメント職)の人、あるいはPMを目指す人には、この言葉の真意をぜひ理解してほしいと思います。

PMに必要なのは「管理する力」

PMが主導権を握って仕事を進めるために必要な要素は、「学歴や役職、人脈、口の上手さ」などではありません。
主導権を生み出す本質的な要素、それは「マネジメント(管理)能力」そのものです。学歴や役職、人脈などは管理能力を助けることはあっても、管理そのものではないのです。

管理とは「お金=工期×品質」をコントロールすること

では、PMが管理すべきものとは一体何でしょうか。
私は25年の経営経験を経て、ようやく若い時に教わった「管理」の意味が実感できるようになりました。

それは次の方程式です。

管理 = お金(予算)= 工期 × 品質

工期(人数や日数)や品質を上げれば、当然支払うお金は増えます。一方、お金がもったいないからと人数を減らすと、デスマーチ(死の行進=ブラックな状況)を指揮することになってしまいます。逆に品質を下げれば、顧客からのクレームの嵐を招いてしまいます。

これでは、あなた自身も部下もお客様も誰も幸せになりません。

主導権を握るための「管理」の実践方法

主導権を持ったPMは、次のようなことを実践します。

  • 実行予算(見積もり)を崩さないために、各人の能力に見合った適切な仕事を割り振ります。

  • 細かく進捗を確認して、スケジュール通りに進められるようサポートします。

  • 品質が悪化しないように、自らもテストや検査を入念に行います。

それでもうまくいかないことも当然あります。そもそも仕事というのは、うまくいかないのが当たり前。挑戦には常に課題や問題が付きものですから、必要以上に悩む必要はありません。

問題が起きたら隠さず、すぐに共有しよう

課題や問題が発生したら、隠さずに速やかに関係者に共有します。
改善策を検討し、お客様に誠意を持ってお詫びをし、状況をご理解いただきます。そのうえで気を取り直し、再度予算や工期を見つめ直します。

このように常に冷静に対処し、状況をコントロールできる人こそ、主導権を握る「よく戦うPM」なのだと思います。

一筆啓上いたします。
「どのようにして主導権を保ち、チームと成果を共有していますか?」

 

シリーズアーカイブはこちらから。
孫子の開発指南序章  :孫子の開発指南書
孫子の開発指南(1):彼を知り己をしらば、百戦危うからず。(営業篇)
孫子の開発指南(2):まず勝って、のちに戦いを求める。(設計篇)
孫子の開発指南(3):よく戦うものは、人に致して致されず。(PM篇)
孫子の開発指南(4):兵は拙速を尊ぶ。(納品篇)
孫子の開発指南(5):戦わずして勝つ。(保守篇)

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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