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2025/02/27

孫子の開発指南(2):まず勝って、のちに戦いを求める。(設計篇)

(イラストはデザインレビュー予行練習中の孫子です)

(イラストはデザインレビュー予行練習中の孫子です)

家具の組立てに見る、「設計」の大切さ

ずっと欲しかった組立式のデスク棚が宅配で届いたとします。アンティーク調で渋くてカッコよく、首を長くして待っていた商品です。嬉しさで気分はもうルンルン、私はきっと箱を開けてすぐに組み立てを始めます。説明書(設計書)をパッと軽く見るだけで。

これまでの人生、家具はいつもそんなふうに組み立ててきました。その結果、完成した家具の約80%は、なぜか変な隙間が空いたりガタついたりしてしまいました…。せっかくの情熱はどこへやら、虚しい気持ちで所定の位置に設置する羽目になります。

「まず説明書を熟読する」という成功の秘訣

しかし最近、私は家具が届いたらまず説明書をしっかり読むようになりました。説明書の手順通りに部材を並べ、ネジや穴のサイズも確認してから組み立てを始めます。その結果、70%以上は隙間やガタつきのない、きちんとした仕上がりになるようになりました。

まさに、孫子が言う「まず勝って、のちに戦いを求める」という格言が、家具の組立てにも通じることを知ったのです(笑)。

「設計書」の重要性は開発現場でも同じ

開発の仕事もこれと同じではないでしょうか。
現場のエンジニアがどんなに優秀であっても、「しっかりとした設計書(説明書)」がなければ、関係者全員がバラバラな方向を向いてしまい、チグハグで隙間の多い製品ができてしまいます。

理想的な完成イメージが明確に示され、そのゴールに辿り着くための手順が整理されていること。そして注意点や確認ポイントが網羅されていること。何よりそれが分かりやすく書かれていること。

設計書が分かりやすいからこそ、関係者全員が同じ方向を見て安心して仕事を進められるのです。

「設計のない開発現場」が生む悲劇

ところが現実の開発現場では、この真逆のパターンが非常に多いのです。

誰も完成形や手順が分かっていないから、各自がバラバラに何となく作業を進めます。すり合わせも十分できないので、出来上がったものを適当にくっつけてしまう。当然、品質は悪くなり、納期も遅れます。結果、「デスマーチ(終わりのない地獄のような状況)」が始まるのです…。

孫子の教えを開発現場に活かす

まず「勝つ」(ゴールと道順を明確にする)ことを理解した上で、「戦い」(実際の開発作業)を求める。

みなさんの仕事現場はどうでしょうか?
孫子の教え通りに戦えていますか?

一筆啓上いたします。
「戦ってから勝ちを求めると、絶対ハマるよ(あー胸が痛いw)」

シリーズアーカイブはこちらから。
孫子の開発指南序章  :孫子の開発指南書
孫子の開発指南(1):彼を知り己をしらば、百戦危うからず。(営業篇)
孫子の開発指南(2):まず勝って、のちに戦いを求める。(設計篇)
孫子の開発指南(3):よく戦うものは、人に致して致されず。(PM篇)
孫子の開発指南(4):兵は拙速を尊ぶ。(納品篇)
孫子の開発指南(5):戦わずして勝つ。(保守篇)

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野口 高志
【ベンチャーと大企業、両方の現場にいます。】
──建設テックベンチャー「ダックビル」のCEOと、創業120年の大規模修繕工事大手「建装工業」のCDOを兼務。

建設DX、AI活用、新規事業、採用広報、組織づくりをテーマに、
現場と経営、伝統と未来をつなぐ仕事をしています。

15歳で実家が倒産。20歳で竹箒を投げられた現場監督。
27歳で起業し、41歳で東日本大震災に向き合い、南相馬で地域限定のテレビ局を開局。

46歳で倒産・破産。48歳で仲間とガレージから再出発。
55歳の今、建設業の未来をつくるために、もう一度挑戦しています。

【現在の役割】
■ ダックビル|代表取締役CEO
売上5億円 / 25名 / 資本金6,000万円 / 創業10年

■ 建装工業|デジタル戦略担当執行役員CDO
売上620億円 / 約900名 / 資本金3億円 / 創業120年

高い自己資本比率(ダックビル65%・建装工業60%)を背景に、堅実な経営基盤の上で、建設DX・AI活用・新規事業・採用広報・組織づくりに取り組んでいます。

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