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2025/01/30

(3:施工) ロボティクス(RX)、デジタイズ、遠隔臨場

(イラストはダックくんがモビルスーツを操縦して仕事しているところです)

(イラストはダックくんがモビルスーツを操縦して仕事しているところです)

MOT(技術経営)って知っていますか?

「マネジメント・オブ・テクノロジー(MOT)」という学問があります。これは、技術を武器に経営を行う方法を学ぶ、なんともカッコいい分野です。実は私、かつて5年間ほど金沢大学でMOTの講師を務めていました。

聞こえは良いのですが、その後自分が経営していた技術系(ICT)企業を倒産させ、講師の職も失いました。学生たちには申し訳ない気持ちでいっぱいです…。偉そうに語っていた自分が今となっては本当に恥ずかしい。

技術系企業の経営リスク

実際、技術系企業の経営リスクは高いものです。高度な技術を開発するためには、R&D(研究開発)やPoC(概念実証)を繰り返し、商品化を目指します。しかし、これは売れるかどうか分からないことに資金を投入し続ける行為です。

「絶対に便利になる」「社会を変える」「困っている人を助ける」といった根拠のない自信と情熱を持ち続けないと、とても続けられません。まるでポーカーゲームのようなリスクと覚悟が求められます。

建設テックの投資と課題

建設業界でも、施工を大幅に効率化するための「建設テック」導入には莫大な投資が必要です。例えばロボティクス。最新のロボット(AI搭載、二足歩行、自律移動型など)は非常に高度ですが、実用化にはさらなる開発が不可欠です。

また、デジタイズ(業務のデジタル化)や遠隔臨場(遠隔操作による施工管理)の成功には、現場スタッフの教育や意識改革など膨大なコストがかかります。ただアプリを作り、端末を配布するだけでは不十分で、実際に現場の働き方がデジタル化しなければ意味がありません。

技術導入を成功させる秘訣は?

建設テックにおいて大切なのは、「信じて続けること」「最後までやり抜くこと」です。途中であきらめたら、それまでの投資も情熱も無駄になってしまいます。

一筆啓上いたします。

「途中で降りたら、勝ちはない」

次回もお楽しみに!

 

 

シリーズアーカイブはこちら。

(0:はじめに) 生き残りをかけた建設テックって何よ
(1:調査) ドローン、AI劣化診断(修繕工事)
(2:設計) BIM、MR(デジタルツイン)、スマートマテリアル
(3:施工) ロボティクス(RX)、デジタイズ、遠隔臨場、モジュール施工
(4:管理) IoTセンシング、サブスク、D2C、AI-RDB

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野口 高志
【建設テックの二刀流|現場と経営、伝統と未来をつなぐ挑戦者】
倒産 → 再起 → M&Aを経て、現在は建設テック企業のCEOと修繕大手のCDOを兼務。
革新力あるベンチャーと、実行力ある120年老舗企業の“二刀流”で、建設業界の変革に挑んでいます。

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