BlogCEOブログ書いてます
2024/08/08

「必要なスキルは電信電話ではなく、電心伝和だ」

(写真は若手社員が電話接遇バトルを繰り広げている戦場の様子です)

(写真は若手社員が電話接遇バトルを繰り広げている戦場の様子です)

写真の様子がそうなんだけれど、この間ジムブースでストレッチをしていたらパラパラと拍手の音が聞こえてきた。ん?と思って音の方に顔を向けると若い社員の人たちが皆でYouTubeを再生したり止めたりしながらなにやらあつく論議をしている。

何しているんだろう。参加者を見ると部門もバラバラなので不思議です。興味がでたので画面を良く見ると「電話」が映っている。でもって会話の内容は「声のトーンを上げた方がいい」とか「顧客に不信感を与える」とか論議している。しばらく見ているとカードゲームのように対戦している。顧客 VS 社員だ。

あぁ、なるほど電話対応の練習しているのか。ほっこりして笑みが溢れます。と、同時に他の会社って電話の教育とか接客教育ってどうしているのかな、と気になりました。

ダックビルはメーカー企業なので中途採用で入社してくれる人の中にはエンジニアやデザイナーも多い。でも、そういう人の多くは最初、キャリアの基本である電話対応や接客対応がうまくできない。新卒の時に研修で習った時が最後だから、実戦で傷ついた経験もなければ、先輩からも習わない。先輩がちゃんと応対できているならその大切さを教わっているだろうから、先輩もうまくできない環境で育ったんだろうな。

うちの会社は営業もCSもエンジニアもデザイナーも経営者も関係なく電話対応もするし来客があればお客様の接客対応もする。なんならCEOの私がお茶出しすることもある。誰かのお客様ではなく、みんなのお客様なんだから、みんなで大切にして当たり前です。

悲しいことですが入社してすぐに離職する人がいます。フリーランスや派遣の人は特に離職が多いから最近はお願いもしなくなりました。辞めたくなる理由のほとんどが「コミュニケーション」が多く「前向きに話し合う」ダックビルの企業文化に嫌気がさすことです。

話を聞いてみると「今後は専門性の高いキャリアを武器に、在宅や自然に囲まれた環境で、フリーランスか起業して趣味を充実させながら仕事しようと考えていまして…」とか教えてくれます。羨ましい…25年間、這いつくばって経営者やってきて社会に揉まれて失敗つづきでトホホな私からみると、光り輝いていて、眩しく、とても直視できません。

今後、あらゆるホワイトワーカーの専門性はAIに敵わなくなります。でも当面はAIが人間に勝てない部分があります。それは「人間性」です。知能と人工知能の差は「心」だと私は考えています。電話応対すら、AIが自動応答する時代ですが「心」まではAIの自動音声では届きません。

共感する力、問題に気が付く力、問題の伴走能力、やり遂げる責任感。こういう基礎的な「人間性=心」の部分は時代に左右されない本物のスキルです。そんな能力が身に付く環境に身を置いて自分を高めていかないと会社も個人も、仕事がなくなっていくと思います。

一筆啓上いたします。
「まずはPCじゃなくて、心を立ち上げろ」

▶ 関連記事
社用封筒誕生秘話。豊かな発想は、ルーティン外の行動とコミュニケーションから生まれる。
パソコンやインターネットに比べ、驚異的な進化速度を誇るAI。社会がどう変わるかを考え、行動する人にチャンスは訪れる。

 

記事へのフィードバックは

LinkedInでお聞かせください

この記事をシェアする

野口 高志 (のぐち たかし)

【信用は、積み直せる。】

建設テックベンチャー「ダックビル」CEO × 創業120年・大規模修繕工事大手「建装工業」CDO。

15歳で実家の建設会社が倒産。46歳で自らの会社も倒産・破産。
48歳、仲間とガレージから再出発。
いまは建設DXとAIで、ベンチャーと大企業、両方の現場に立っています。

このブログ『一筆啓上』では、失敗と再起、組織づくりを通して
『信用を積み直す技術』を綴っています。


▶ 詳しいプロフィール(経歴・特許・受賞歴): duckbuild.jp/noguchi/

▶ LinkedIn(週3回発信中): linkedin.com/in/duckbuild

記事一覧に戻る記事一覧に戻る