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2025/06/01

「最後のご奉公、はじめました。〜建装工業CDO就任のご報告〜」

(写真:二刀流CEO54歳状況)

(写真:二刀流CEO54歳状況)

54歳の新しい挑戦、その胸の内

新しい挑戦に対して、正直なところ半分は不安で、半分は喜びを感じています。この年齢で就活生のような新鮮な緊張を味わえるなんて、本当にありがたいことです(笑)。

子どもの頃に感じた「喪失感」

私は建設会社の跡取り息子として育ちましたが、小学生の頃に家業が倒産し、家族は離散しました。それまで私を褒めてくれた人々も離れていき、自分にまったく自信が持てなくなりました。毎日、心が壊れないよう過ごすのが精一杯でした。

「寂しい。誰かに認めてほしい。自分と家族の存在する意味がほしい。」

54歳になった今でも、私のモチベーションの根底には、そんな子ども時代のちょっとブラックな感情があるのかもしれません。

起業、そして再びの倒産

失われた自分と家族の「存在意義」を取り戻そうと、26歳の時に建設会社を辞め、27歳でインターネット会社を起業。19年間、休みなく働き続けました。その会社が倒産する日までずっと。

倒産が決まった日、小学生の頃の記憶が鮮やかに蘇りました。大好きだった祖母が、メガネをかけたまま俯いて泣いている姿です。

再起、仲間と立ち上げた「ダックビル」

祖母は失意のまま人生を閉じましたが、私は仲間の支えで再起することができました。「ダックビル」は私を支えてくれた仲間たちが作り、育ててくれた会社です。いまでは私自身の誇りであり、存在理由そのものです。

再起をかけ、仲間のガレージから始めたダックビルは設立3年目に修繕工事大手「建装工業」から出資を受け、本格的な事業展開を始めました。

認められて子会社へ、恩返しの始まり

それから6年。建装工業に支えられ、地道にDX・IoT製品の開発を進めたダックビルは、正式に建装工業グループの子会社となりました。

私を信じてついてきてくれた仲間たちを再び裏切る結果にならず、本当によかった。自分の存在意義を認めてくださった建装工業に対しては、心から感謝すると同時に、DX・AI時代を切り拓く企業として精一杯の恩返しをしていくつもりです。

このたび、建装工業子会社「ダックビルのCEO」と「建装工業のCDO」を拝命しました。私にとって、これが最後のご奉公となります。これまで育てていただいた恩を、DXとAIを通じて社会に返していきます。

一筆啓上いたします。

「最後のご奉公、はじめました。倒産経験社長の二刀流、精一杯頑張ります!」

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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