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2025/02/17

なぜ会社では情報が伝わらない?〜7回ルールとデジタルサイネージ〜

(写真はダックビル事務所に設置した時計と訓示のサイネージです)

(写真はダックビル事務所に設置した時計と訓示のサイネージです)

「ちゃんと情報が届く会社」って難しい。

以前にも書きましたが、新卒で入った会社は400人ほどの地方総合建設会社でした。私は土木部舗装課で7年間、山道や農道の施工を担当。いつも現場事務所か、現場周辺か、あるいはお客様(県市町村)のところにいました。

本社が怖かった若手時代

時々本社に呼ばれると、本当にドキドキしました。受付の若い女性にどう声をかければ良いかわからない。エレベーターで偉い人と一緒になると、どう挨拶すればいいかもわからない。会議室に入ればどこに座っていいかもわからない。正直、本社に行くのが嫌で仕方ありませんでした…。

偉い人たちも、挙動不審でビビっている若い社員にどう接したら良いかわからなかったんでしょうね。「元気?何か困ってない?」と気軽に笑顔で聞いてくれれば楽なのに、だいたい威圧的な態度で余計なことを言ってしまう。…まあ、自分も反省ですけど(笑)。

情報が伝わらないのは普通のこと

意思疎通が簡単にいく会社なんて、なかなかないでしょう。「上層部が何を考えているかわからない」と嘆く社員と、「社員は言っても伝わらない」と嘆く上層部がお互いに困っている。これが世の会社のリアルだと思います。

そもそも、情報というものは簡単に伝わらないのが当たり前なんですよね。

単純接触効果(ザイオンスの法則)」を知っていますか?

心理学者ロバート・ザイオンスが提唱したこの理論は、繰り返し同じ情報に触れることで、その情報への好意や親近感が増す、というものです。

ザイオンスによれば、同じ情報に3回触れると記憶され、7回触れると親近感が生まれ、10回を超えると効果は徐々に薄れます。つまり、大切な情報を心の奥まで届けるためには、最低でも7回〜10回ほど繰り返し伝えることが必要です。

ダックビルではこんな工夫をしています

電子看板(デジタルサイネージ)を活用して、「よく見る時計」の横に社訓(『人に優しさを、人々に驚きを、誠実に届ける。』)を常時表示。社員が意識しなくても、自然に7回以上目にするように設計しています。

情報が伝わらない?何回おんなじ話を繰り返しましたか?

一筆啓上いたします。

「伝わらない? 7回以上は伝えよう」

 

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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