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2024/05/30

「ダメ、絶対。残業ハラスメント」

(写真は残業でアウストラロピテクスになりつつある開発者です)

(写真は残業でアウストラロピテクスになりつつある開発者です)

残業がなくならないため、思い切ったルールを作りました。基本は19時までに帰ること。21時を過ぎる場合はCEOの同席がないと残業してはいけないというルールです。良質な睡眠が取れないままでは、生産性の高い仕事なんてできるはずがありません。

CEOの私は、21時を超える残業申請があった場合、無条件で出社しなければなりません。たとえ楽しみにしていた晩御飯が「焼き鳥」と「-196ダブルレモン」であったとしてもです。500mlの-196を1缶あけるとかなり気分が良くなります。そして焼き鳥のボンジリを食べると、至高の幸福感に包まれます。

20時45分ごろ、多幸感に包まれて気持ちよくなっているところにチャットで連絡が入ります。「ワレザンギョウス。スグモドレ」…なんと言ったらいいのでしょうか、この絶望感。パンツ一丁で生まれたままの自分を楽しんでいたのに…雨の日などはカッパに着替えて向かわなければなりません。

自分で作ったルールなので途中で辞めることもできません。こうなったら残業ハラスメントをする社員との戦いです。私はそんなハラスメントには負けません。それでこそ真のCEOと言えるでしょう。そう思っていました。ところが、敵は複数だったのです。「えっ、今日はCS部なの?」「えっ、今日は開発?」、「いや営業は明日で良くない?」「あぁ工事は移動で21時を超えたのか…」ちっ、多勢に無勢か…。

これでは負ける。そう考えた私は、晩酌の「-196ダブルレモン」500ml缶に加えて350ml缶を追加することにしました。これで目は座り、呂律は回らなくなります。歩く速度も遅くなり、ため息の大きさはパワーアップします。さすがに残業ハラスメントをする社員たちも怖くなったようです。数ヶ月経ってようやくCEOへの残業ハラスメントは収まってきました。

社員は残業せずに成果を出す工夫をする。管理職は仕事で悩む社員に知恵を惜しみなく与える。偉い人は何もできないのだから、せめて社員と管理職の苦労を理解し責任を背負う。お客様が求めているのは成果であり、残業ではありません。皆で生産性が高く残業のない会社を作っていこう。頼むからもぅ呼び出さないで。

一筆啓上いたします。
「トップが自ら事務所を閉めて、残ハラをなくそう」

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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