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2025/09/01

企業はDXもAIも独自データがないと差別化できません

DXに向けてハーネスの付け方を練習している風景

DXに向けてハーネスの付け方を練習している風景

▪️誤解されがちな「CDO」という職責

私は建装工業で「CDO」を務めています。「CDOって何をする人なんですか?」とよく聞かれますが、簡単に言うとDigital化とDXを推進するのが仕事です。(Chief Digital(DX) Officer=デジタルの責任者、 CxO職責って、xのところに役割が入ります。)

ちなみに、AIを推進する責任者は「CAIO」。人間を超えた超知能(ASI)を推進する責任者は「CASIO」…というダジャレを使いたかっただけです。オジサンですみません…。

▪️DX化って結局なに?

DX(デジタルトランスフォーメーション)についてよく誤解されるのですが、新しいアプリやシステム、ハードウェアを導入するのはDX化ではありません。

DXとは、企業がデジタル技術を駆使し、仕事の進め方や顧客との接し方を根本から変革し、顧客の変化する要求に迅速に対応できるようにすることです。

▪️塗装現場の施工映像を例にDXまでの道のりを説明すると:

①塗装現場を撮影(映像データの取得=アナログ作業)

②映像データをデジタルで編集(データのデジタル化=デジタイズ)

③クラウド上で映像を共有。いつでも誰でも視聴可能にする(IT)

④映像を分析し、デジタルを用いた効率的な施工方法を推進(DX)

⑤利用データの種類と量を増やし、AIに解析させ、DXを加速させる(AIを活用したDX)

▪️データなしにDX化・AIの活用は進まない

自社専用のデータが揃ってない企業では、DXやAIの利用はすすみません。地道なデータ蓄積こそが、DXやAIを進めるために大切なことなのです。「他社は持っていない、自社のみ保有するデータを集められた企業だけが、DX化とAI活用で差別化に成功します。」

写真は塗装現場で足場に登って撮影するために、映像エンジニアがダックビル社内でハーネスの付け方を学んでいるところです。
社内に、笑いながらハーネスをつけてくれるエンジニアがいることが、ダックビルの強さです。その直向きさが建設DXの推進力だと思っています。

一筆啓上いたします。
「DX化の本質は、自分たちを見つめ直すことである」

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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