戦国時代の大大名、私は上杉謙信が好きなんだけれど西方で言うと毛利元就がカッコいいなぁって思う。一地方の領主から中国地方を支配する戦国大大名になりあがったヒーローだ。
この毛利元就の名言といえば「百万一心」だ。これ、かっけーんだよ。分解すると「一日、一力、一心」(日を同じくし、力を同じくし、心を同じくする)組み合わせて「ひゃくまんいっしん」と呼びます。
毛利元就の名言といえば、他にも松下幸之助や小泉純一郎もよく使ったこの名言「人生には3つの坂がある、上り坂と下り坂と、まさか。 」これも心に沁みる。
百万一心で頑張っていても、地方の領主から戦国大大名に成り上がるまでには何度も大きな「まさか」に苛まれたことだと思う。じゃないとこんな深い言葉、残さないもん…。
この「まさか」、英語のマーケット用語にも同じ格言がある。それが「ブラックスワン(予測困難な大事件)」だ。このブラックスワンがAIバブルで株価激上り、投資熱アッチッチのなか、突如中国からやってきた。と、今大変な騒ぎになっています。(ダイヤモンドオンライン参照)
中国産ブラックスワンの名前は「DeepSeek-R1」AI(ChatGPTo1)と同程度の能力を有しているというから驚きだ。
中国産AIのDeepSeekがどうしてブラックスワンなのか、というと開発コストがベラボーに安い上に(ChatGPT-o1と比較したデータ出力コストはなんと25分の1なんですって!)論文もしっかり公表、しかも出来上がったエンジンが商用利用可能なオープンソース(MITライセンス)で提供されているのだ!(GIZMODEの記事参照)
なんでこんなすごいことができたのか、というのが面白い。中国のAI発展を恐れた米国はAI開発に必要なNVIDIAの先端チップ(GPU)を中国に対し輸出禁止にした。
こまった中国の研究者は仕方なく旧式の力が弱いチップでも動くAIモデルを模索した…。最先端チップですでに学習が終わっているAIに教わる。という方法なんかも使ってw (これを蒸留といいます:Forbes参照)で、賢くなった安いAIをオープンソースで世界中にばら撒いたっていうからすごいww
不利な条件にも関わらず、中国の開発者たちは技術革新を生み出した。今も昔も一緒だね。逆境でも腐ることなく心と力を合わせて頑張るところにチャンスは生まれる。慢心して驕り高ぶるものにはやがて「まさか」が訪れる。
一筆啓上いたします。
「百万一心で、発想の枠を超えた挑戦をしよう」
※DeepSeekの蒸留が他社データの不正利用だ。などの声もあるけれど、私はその自由な創造性に「敬意」と「戒め」を感じます。※DeepSeek創業者、創業者・梁文峰氏の紹介ページはこちら。(BloomBergより)
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