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2024/10/03

「弾道ミサイルと便座とAI」

(写真:これ、ぜんぶ石油で出来てるんだよなぁ…)

(写真:これ、ぜんぶ石油で出来てるんだよなぁ…)

「始まってしまった中東の危機」

とうとう始まってしまった。10月1日、イスラエルによる度重なる挑発行為に耐えかねて、イランがイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を開始した。新たな中東戦争の幕開けである。

「50年前の教訓:オイルショックとトイレットペーパー」

約50年前、中東戦争によって日本は大きな影響を受けた。1974年の第一次オイルショックでは物価が20%以上上昇し、ガソリンなどの石油製品だけでなく、トイレットペーパーまでもが市場から姿を消した。1980年6月にウォシュレットが登場するまで、人々がトイレットペーパーの不足で大混乱に陥ったことは容易に想像がつく。

「日本のエネルギー依存度:驚きの現状」

当時、日本の石油依存度は中東地域に80%以上もあった。その反省から原子力エネルギーの活用や、輸入先の多角化(ロシアなど)など、エネルギー供給のリスク分散を進めてきたはずだった。しかし2022年現在、日本の中東への石油依存度はなんと94%にも達している。

東日本大震災以降の原子力事故やロシア・ウクライナ戦争などにより、むしろエネルギーの中東依存は高まってしまったのだ。ウォシュレットのおかげでトイレは問題ないとしても、日本経済への影響がとても心配だ。

「日本経済への冷水」

現在、日本では半導体工場やAIのデータセンターへの設備投資が急速に進んでいる。しかしこれらの施設は膨大な電力を必要とする。石油供給が滞ったり、価格が高騰するような高インフレが起こると、安価で安定した電力供給が困難になり、これらの設備投資が海外に流出してしまう可能性がある。

「中東情勢は遠い問題ではない」

中東で起きる問題は遠い国の出来事ではない。私たちのトイレ事情はもちろん、給料にも直結する身近な問題なのだ。戦争という悲劇はどこか遠く離れた場所で起きているようでいて、実は私たちの日常と深く繋がっている。

戦争なんて本当にいらない。

一筆啓上いたします。 『戦争も悲しみも、繋がっている』

▶ 関連記事

AIの設備投資競争に一石を投じた、中華製AIDeepSeek-R1の登場(25年2月)
イチゴを買ったら1会計4,260円!?内需企業と日常生活を脅かすインフレ増税(24年5月)

 

 

 

「始まってしまった中東の危機」

とうとう始まってしまった。10月1日、イスラエルによる度重なる挑発行為に耐えかねて、イランがイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を開始した。新たな中東戦争の幕開けである。

「50年前の教訓:オイルショックとトイレットペーパー」

約50年前、中東戦争によって日本は大きな影響を受けた。1974年の第一次オイルショックでは物価が20%以上上昇し、ガソリンなどの石油製品だけでなく、トイレットペーパーまでもが市場から姿を消した。1980年6月にウォシュレットが登場するまで、人々がトイレットペーパーの不足で大混乱に陥ったことは容易に想像がつく。

「日本のエネルギー依存度:驚きの現状」

当時、日本の石油依存度は中東地域に80%以上もあった。その反省から原子力エネルギーの活用や、輸入先の多角化(ロシアなど)など、エネルギー供給のリスク分散を進めてきたはずだった。しかし2022年現在、日本の中東への石油依存度はなんと94%にも達している。

東日本大震災以降の原子力事故やロシア・ウクライナ戦争などにより、むしろエネルギーの中東依存は高まってしまったのだ。ウォシュレットのおかげでトイレは問題ないとしても、日本経済への影響がとても心配だ。

「日本経済への冷水」

現在、日本では半導体工場やAIのデータセンターへの設備投資が急速に進んでいる。しかしこれらの施設は膨大な電力を必要とする。石油供給が滞ったり、価格が高騰するような高インフレが起こると、安価で安定した電力供給が困難になり、これらの設備投資が海外に流出してしまう可能性がある。

「中東情勢は遠い問題ではない」

中東で起きる問題は遠い国の出来事ではない。私たちのトイレ事情はもちろん、給料にも直結する身近な問題なのだ。戦争という悲劇はどこか遠く離れた場所で起きているようでいて、実は私たちの日常と深く繋がっている。

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野口 高志
【 倒産 → 再起 → M&Aを経て、建設業の伝統と未来をつなぐ『挑戦の二刀流』 】
▪️建設テックベンチャー 「ダックビル」|代表取締役CEO
(売上5億円 / 25名 / 資本金6千万円 / 創業9年目)と、
▪️大規模修繕工事大手「建装工業」|執行役員CDO
(売上620億円 / 850名/ 資本金3億円 / 120年の歴史)を兼務。
高い自己資本比率(ダックビル65%、建装工業60%)による安全な経営を推進。
盤石な財務基盤を背景に「現場と経営」・「伝統と未来」をつなぐ挑戦を続けています。

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