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2026/06/18

【危ない音】

父の声が聞こえる。

父の声が聞こえる。

あっ…「バキッ、ザザザザ、ドンっ、プシューー」
「あっ…やっちゃった…」

17歳の夏。
海が見える家と砂丘の間に、
誰もこないニセアカシアの林があった。

──父親がいない。鍵はある。

友人3人と相談する。

「車、運転してみようぜ!」
「やばいって」
「やばいから面白いんだよ」
「誰もこないから、わかんないって」

車はもう、動かない。
うなだれながら家路に帰る。

父親の怒りが、友人にまで向いたらどうしよう…。
玄関で4人、正座して父の帰りを待った。

父が帰ってきた。
カッと目を開いた。

──終わった。

でも、しばらく黙ったあと、
いつも怖い父が、この時だけは、
ぽつりとこう言った。

「しかたない」

それだけだった。
逃げずに待って、少しだけ許された。

あの「しかたない」を、私はいまも覚えている。
叱られて、許される。

そういう場所が、私には確かにあった。

一筆啓上いたします。
「あの『しかたない』に、なんども救われた。」

【人生の音 シリーズ2】シリーズ1はこちらから。
▪️悲しい犬の叫び声は最後に自分を突き動かした。被災地に響いた【奮い立つ音】。
▪️【危ない音】と共に蘇る父の声。何度も自分を救った父の一言。
▪️倒産寸前の月末、自分を守れていなかった身に届く【命が軋む音】。
▪️55年の人生を支え続ける【元気になる音】。音楽が、辛さを少しだけ引き受けてくれる。

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野口 高志
【ベンチャーと大企業、両方の現場にいます。】
──建設テックベンチャー「ダックビル」のCEOと、創業120年の大規模修繕工事大手「建装工業」のCDOを兼務。

建設DX、AI活用、新規事業、採用広報、組織づくりをテーマに、
現場と経営、伝統と未来をつなぐ仕事をしています。

15歳で実家が倒産。20歳で竹箒を投げられた現場監督。
27歳で起業し、41歳で東日本大震災に向き合い、南相馬で地域限定のテレビ局を開局。

46歳で倒産・破産。48歳で仲間とガレージから再出発。
55歳の今、建設業の未来をつくるために、もう一度挑戦しています。

【現在の役割】
■ ダックビル|代表取締役CEO
売上5億円 / 25名 / 資本金6,000万円 / 創業10年

■ 建装工業|デジタル戦略担当執行役員CDO
売上620億円 / 約900名 / 資本金3億円 / 創業120年

高い自己資本比率(ダックビル65%・建装工業60%)を背景に、堅実な経営基盤の上で、建設DX・AI活用・新規事業・採用広報・組織づくりに取り組んでいます。

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